プロフィール
・1979年12月9日兵庫県に生まれる、中学2年（1994年）の時カナダ旅行をした際モ−グルに出会い、以後モ−グルに目覚め中学3年の冬いろいろな草レースに出場し軒並み優勝をさらう。公認大会の全日本でも3位に食い込みモ−グル界にホープ誕生でまわりは色めき立つ。高校1年生でナショナルチーム入りを果たしこの年は全日本5位だがワールドカップ最終戦にデビューし、いきなり3位の快挙を果たす。記憶に新しい1998年長野冬期オリンピックは18才の高校3年生、里谷多英選手が感動の金メダルを獲得し上村選手は堂々の7位入賞。
1998年3月長野県白馬高校卒業後、北野建設に入社

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近況報告
2002年２月のアメリカソルトレークシティーの五輪の頂点をめざすためトレーニングに専念中。昨シーズンのワールドカップは2位に3度入り、種目別総合2位と世界のトップクラスに、2月のソルトレークシティーの五輪で使用するディアバレーの斜面は長野五輪のコースより15m長いそれに合わせた数々のトレーニングを8月中旬からチリの高地で雪上合宿を行って来た。

11月上旬フランス・ティーニにて合宿（合宿中高熱が出て心配された。）

12/1フリースタイルワールドカップがフランスのティーニにて開幕。
男女モ−グルも今期開幕戦を行い、女子は日本勢では唯一人決勝に進出した上村愛子選手が3位に食い込む
健闘を見せた。今月12/9に22才の誕生日を迎える上村選手にとっては好調の滑り出しと言える。
標高3500m付近に広がる平均斜度24度の斜面は比較的緩く予選が4位で通過したため一つでも順位を上げるべく決勝では積極的に攻め第一エアでは夏のチリ合宿で覚えた左右に3度大きくスキーを振るトリプルツイスターの大技、着地も決まり気持ち良く加速に乗った。第２エアでは得意のアイアンクロス・コザック、やや小さかったが、ゴールではストックを軽く上げて喜びを表現した。点数も自己最高の25,59点と高得点となった。

12/14
フリースタイルワールドカップモ−グル第2戦は米コロラド州のスティームボートスプリングスで行われ上村選手は予選22位で決勝に進めなかった。試合前の練習で気合いが入り過ぎ、予選で集中出来なかったのが敗因との事。本人も「精神的にいい勉強になった」とコメント。

12/25スキー連盟よりソルトレーク冬季オリンピックのフリースタイル女子モ−グルの代表選手としての内定の発表があった。

1/7フリースタイルスキーのワールドカップモ−グル第3戦はドイツのオーベルストドルフで行われ上村選手は5位入賞。前回の2戦での失敗を頭に入れて滑れたので、今回はまあまあの滑りが出来たとのこと。
エア後の着地でちょっと乱れたが、次はそれに気を付けたいとのコメント。

1/11フリースタイルスキーのワールドカップはフランスのサンラリで男女モーグル競技第4戦が行われ女子の上村愛子選手は8位に終わった。今回の大会では第2エアでミスが出て上位には食い込めなかった。

1/12フリースタイルスキーのワールドカップはフランスのサンラリで男女モーグル競技第5戦が行われ女子決勝は里谷多英選手が4位、上村愛子選手が6位となる。里谷選手コメント「着地をきっちり決めようとしたのがうまく出来た。22秒38のラップタイムで滑ったことは自慢出来ます。調子も上がって来ているし自分の力も出し切れている」とのコメントでオリンピックが楽しみになって来た。上村選手のコメントは「得点は出なかったが、ノーミスだったし、演技は大満足」とのこと、2人ともそれなりに好調を維持しておりオリンピックまでの期間を心身ともに好調を維持してもらいたい。

1/19フリースタイルスキーのワールドカップはアメリカのレークプラシッドで男女モ−グル競技の第6戦が行われ上村愛子選手は10位に終わる。第2エアで大技のミックストリプルをこなした後、突然みだれスキーのコントロールがきかず40mをほとんどターンせずに降りてきてしまった、本人は「雪が舞って視界が効かなくなって、体が遅れてしまった」とコメント、この大会はソルトレーク五輪前の最後のモ−グル大会で審査員7人も予行演習を兼ね同じ構成だった、そのメンバーから課題だったエアは今季5勝のトローに続く2位の得点を得た。タイムもターンが雑になったとはいえ里谷のお株を奪う1位、五輪では着地のあとをうまくまとめればなんとかなるとメダルへの手ごたえをしっかりつかんだ。
スキーの板もいままで白をベースのスキーをはいていたが「雪にとけこんで得点があがらない」というコーチの指摘で、この試合から赤をベースにしたスキーに変更しウエアも下半身はクロに変更して五輪対策を進めている。

2/5上村愛子選手はワールドカップ6戦後オリンピックに向けた臨戦体制に入り最終調整を米コロラド州アスペンで合宿を張り、高地対策と本番コースを意識した、練習に取り組んでおり「疲れはかなり来ているが、気持ちで乗り越え、いい滑りを本番で表現したい」とのコメント、コーチの高野氏は「いい練習が出来た、後は現地に入ってから、細かい対策は考える」と手ごたえをのぞかせた。

2/7現地入りした上村選手は5日から始まった公式練習に精力的な滑り込みを始める。ゴール位置が5m上がったため、全長が265mとなったコースには68のコブが4列に並べられた。スタート直後はコブの間隔がゆったりしているが、中間では狭くなるのが特徴、上村選手はゆっくりコースを確認、次第にエアを大きくして長い距離を滑った。

2/11第19回冬季オリンピック・ソルトレーク大会第2日目の9日に女子モ−グル競技がディアバレーで行われ上村愛子選手は長野五輪7位の成績よりランクを一つ上げ6位となる。予選を4位で通過して波に乗る所でしたが懸念の第1エア直後の着地でバランスを崩し、得点が伸びなかった。しかし本人は「メダルは取れなかったが、滑りにはかなり満足しています。悔しい気持ちもないし、悔いもない」とさばさばしていつものアイコスマイルを見せた。

2/21オリンピック後の初レースとなる。新潟国体モ−グル競技に参戦、新潟県松之山町の松之山スキー場で行われ文句なくの国体2連勝を飾る。

3/3ワールドカップ第7戦は猪苗代のリステルファンタジーで行われ3位となり開幕戦以来の表賞台。第2エア後みだれはあったもののほぼ完璧の滑り。注目の里谷多英選手は5位に終わる。男子では附田選手が3位となる健闘を見せた。来週は信州の斑尾高原にて第8戦が行われる。

3/10ワールドカップ第8戦は斑尾高原でおこなわれたが予選通過出来ず、決勝には進出出来なかった。

3/22全日本フリースタイルスキー選手権大会は白馬さのさかスキー場で男女モ−グル競技が行われ、上村選手が27.75の高得点で2連覇を果たした。予選から好調で2位の畑中みゆき選手に2点の差を付けての快勝。これが今季最後のレースとなる。今季を振り返って本人のコメントは「スキーがもっと好きになった、成績だけ見れば五輪も含めてW杯は昨年の方が成績は良かったが、今季のシーズンの方が充実していて毎試合、自分の中で、競技について考えていたし,いつもあっと終わるシーズンが今年はすごく長かった」と,来期に向けてのトレーニングは夏から開始の予定。しばらくはスキーのことは忘れてリフレッシュしてください。ほんとうにお疲れ様でした。また来年素晴らしい滑りを見せて下さい。ありがとう。