昭和初期 白馬連峰栂池のパウダーに舞う
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長野県スキー発祥100周年記念制作-
そこは極上のパウダーにおおわれていた
日没前に「そこ」を滑ろうと若者たちは裾野を早朝に出発をした
標高差1400m、距離10kmのハイクアップ
たどり着いたのは落ちてゆく夕日でパウダースノーがオレンジ色に染まる
小高い丘の上の東斜面
逆光のなかでファーストトラックをひく
浮遊と加速をくりかえす滑降が、生きてゆくその意味と重なり、舞い上がるスプレーが一瞬
天と地をつなぐ
なぜこの雪にこうも魅せられるのか
伝える言葉が見つからないが、感動はすでに共有されたことを
満面の笑みがそれを伝えた
それから70数余年
山はほんの少しの変化に長い時をかけ
里は驚くほどの大きな変化を短い時間の中で繰り返した
たったひとつ変わらないのはパウダースノーマジック
それは栂の木々を抜けたところ
柔らかな曲線が白馬連峰にむかって、南西に登り始めるあたりに
70数余年まえに彼等が「そこ」に魅せられたのと同じように
冬には極上のパウダースノーにおおわれ、人々を惹き付けている
夕日に映し出されるシュプールと躍動するリズムが
一体となり、自然の中の一部になっている自分に気付く
オレンジ色に染まる雪原を、煙たなびく山小屋への帰路をとる
この画像は昭和13年に当時成城高校の学生であった井上氏が撮影し、白馬の郷津氏に寄贈したものを、(株)白馬観光開発が拝借し、それを借り受け掲載させて頂きました。
スキーの創瞑期、人々はすでにスキーの魅力に取り付かれ、大自然の中で興奮と感動を体感しておりました。
-2012年長野県スキー発祥100周年記念制作- (信州の旅.com)
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