高妻山 -戸隠連峰の最高峰・日本百名山-


ピラミダルな名峰高妻山 2009/10/15日撮影
戸隠連峰の北に位置し、ピラミダルなその山容から戸隠富士とも呼ばれ、戸隠高原からはきれいな三角形の天にそそり立つ高妻山を望む事が出来る。

標高2353mは戸隠連峰の最高峰を保持し、その鋭利な山容は多くの登山者を魅了する。

高妻山も修験者の山であった事が、随所に見られ、一不動から山頂まで、途中のピークには名前が記され、


修験者たちが厳しい修行の行程を、自らに課し、修行を積んでいったルートを認識させられる山といえます。

雪が解けた季節から秋の紅葉までの登山適期は、季節ごとに素晴らしい風景や高山植物等を楽しむ事も出来ます。


コースタイム
戸隠牧場ー(1時間40分)ー一不動ー(1時間)ー五地蔵山ー(1時間)ー九勢至ー(50分)ー高妻山山頂  所要時間4時間30分(休憩時間含まず)

乙妻山へは高妻山山頂から往復約2時間程です。
(乙妻山へは時間の余裕を持ってお出かけ下さい)

コースの名称の由来
高妻山へは戸隠牧場から登り始め、大洞沢を登り、尾根の一不動に到着する。登山道はそこから戸隠山方面と高妻山、乙妻山本面への分岐の地点になります。
高妻山方面へは右方向に進み、高妻山、乙妻山への登山道に入る。登山道に入ると


一不動(不動明王)の次はー二釈迦(釈迦如来)ー三文殊(文殊菩薩)ー四普賢(普賢菩薩)ー五地蔵(地蔵菩薩)ー六弥勒(弥勒(みろく)菩薩)ー七薬師(薬師如来)ー八観音(観音菩薩)ー九勢至(勢至菩薩)ー十阿弥陀(阿弥陀如来)ー(高妻山頂)へと続く。高妻山山頂からはー十一阿しゅく(阿しゅく如来)ー十二大日(大日如来)ー十三虚空蔵(虚空蔵菩薩)ーを経て乙妻山山頂へ

この名称は十三の仏様の名称を表しており、昔修験者がこの仏様を詣り、毎日歩き修行を行って来たといわれております。そのため今でもその名称が残されております。



戸隠牧場事務所
戸隠牧場事務所より高妻山登山道へのアプローチとなる。

ここで登山者カードを記入し、牧場内の通路を通り、高妻山登山道に入る。


牧場事務所前より戸隠山と九頭龍山を望む

朝の戸隠牧場を望む

高妻山は行程が長く、秋の日の短い季節には、日暮れも早く、早めの出発で、早めの帰りが良いでしょう。

遅くとも夕方4時には戻れる時間的余裕を持つと良いでしょう。

登山道入り口案内看板


牧場内の登山道を行く
戸隠牧場内は牛や馬などが放牧されており、牧歌的な雰囲気と、歴史ある大木の木々があり、

広々としたその風景は感動する光景となります。

若葉の季節や夏の濃い緑や秋の紅葉など見応えのある風景が連なる。


秋の日の戸隠牧場風景


紅葉の牧場内のトチの大木


のんびり草を食べる牧場の牛たち

牧場を過ぎて森の登山道へ入る


河床の岩場を行く
牧場内の通路から森の登山道に入り、河床を2度、3度横断し、次第に河床の岩場の中を進む。


浮き石やザレ場を注意し慎重に進む。


途中紅葉の美しさに目を奪われる


河床の風景

すべり滝のクサリ場を登る


帯岩のクサリ場を渡る
一不動への登りの大洞沢には3カ所のクサリ場があります。

一つはすべり滝の長さ約10mの真っ直ぐの登りのクサリ場と帯岩の約12mくらいのトラバース(横断)のクサリ場とそれからすぐ一段高めへの不動滝の登り。

いずれも慎重に行動すれば問題はありません。注意する事は靴が濡れておりますので、滑らないように気をくばる事が大切。


大洞沢より上部の最高潮の紅葉を望む


「氷清水」の案内看板

「氷清水」の出口部

ここは「氷清水」です。お手元の地図等の「一杯清水」を「氷清水」と訂正して下さい。
戸隠登山ガイド組合

案内看板にはこう書かれております。地下からの伏流水は名前の通り冷たく、おいしい名水です。
帰りの水分が不足した時や夏場の暑い時期は、神の贈り物と思える程うれしい清水です。


氷清水よりラスト一不動までの登りを行く

一不動の稜線に出る

一不動に到着

戸隠山と高妻山の稜線のコルにある一不動には避難小屋もあり、戸隠山と高妻山への分岐の地点にもなります。

そこからの眺望も良く遠く志賀高原の山並みや飯綱山や戸隠高原が正面に広がり、しばし登りの疲れが癒されます。

紅葉の戸隠牧場と高妻山写真集のページへ

一不動の避難小屋



一不動を出発をする
しばし休憩の後、五地蔵山を目指す。

(二釈迦)ー(三文殊)ー(四普賢)ー(五地蔵)ー(五地蔵山山頂1998m)へ


ここから
アップダウンを繰り返し、最後五地蔵山への登りを行く。


「二釈迦」への登りの途中雪を冠った北アルプス後立山連峰を望む


二釈迦に到着

二釈迦より黒姫山を望む


二釈迦を過ぎたあたりにて高妻山を望む

三文殊に到着。

高妻山のピラミダルな山容を望み、

これから目指す山頂も見る事が出来、しばし興奮気味の気持ちを押さえて、三文殊に着く。


三文殊の祠


三文殊より一番右端の五地蔵山山頂とその後に続く本峰への山並みを望む


五地蔵山への登りを行く

四普賢に到着


五地蔵に到着
一不動から3つの峰を超えて、五地蔵に到着。

標高1998mの五地蔵山山頂展望台はここから先、すぐのところにあり、すばらしい眺望を見る事が出来ます。


五地蔵山山頂展望台より妙高山を望む


五地蔵山山頂展望台より黒姫山を望む


六弥勒(ろくみろく)に到着

六弥勒より高妻山本峰を望む


六弥勒より七薬師に行く途中、妙高山、火打山、焼山の妙高山群を望む

七薬師に到着。


天候も安定しており、まわりの眺望も良く、これ以上の天候は望めない程の好天気に恵まれて、秋の一日を楽しむ。

七薬師の祠


七薬師を過ぎて、妙高山、黒姫山方面を望む


八観音の祠

九勢至とその後に高妻山本峰を望む


笹のしげる登山道を行く
高妻山本峰への最後の登りを行く。

九勢至から高妻山山頂まで最後の登りとなる。
序盤は笹の生い茂るゆるやかな登山道ですが、

後半からは岩場の急登がつづく。
ゆっくり確実に登る。

山頂手前の十阿弥陀に到着。


積み上げた岩の上に阿弥陀如来の石碑が安置されている。

岩場の連続で足元に注意して行く。


十阿弥陀の石碑


高妻山山頂指標とバックに北アルプス


高妻山山頂より北アルプスと戸隠の山々を望む


高妻山山頂より乙妻山とバックに雨飾山を望む



下山途中の紅葉風景

戸隠牧場に戻って来る

高妻山への山行は日帰り登山としては長い行程に入り、またアップダウンも多く、疲労度も高まり易いで、充分時間の余裕を持って出かけると良いでしょう。。

秋の紅葉時期は人気の季節ですが、日暮れが早く、下山の最後で暗くなる恐れがありますので、早めの出発をお勧めします。

秋の季節は紅葉が素晴らしい風景を見せてくれますので、山の醍醐味を充分楽しむ事が出来ます。

初夏から秋の初めまでは高山植物が咲き乱れ、登山道脇を華やいだ雰囲気にさせてくれます。特に6月始め頃からのシラネアオイやゴゼンタチバナ、イワナシ、ミツバオイレンなど群落を作り、咲き誇っております。季節に応じて楽しんで下さい。

記・写真 山田 輝


残照に映える戸隠牧場

アクセス
[車]上信越自動車信濃町ICから30分
[電車]JR長野駅から車で40分
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お問い合せ
長野市戸隠
長野市産業振興部観光課 TEL026-224-5042・戸隠観光協会 TEL026-254-2888



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