日本のチロル 下栗の里 -南信州遠山郷-


下栗の里全景を望む
南信州の秘境遠山郷の一画にある、下栗の里は深い渓谷の山肌にへばり付くように集落が存在し、「日本のチロル」あるいは「天空の隠れ里」とも呼ばれ、今なお素朴な暮らしに明け暮れ、生活をしている人たちがおられます。

古い歴史文化と自然を大切にして日本の原風景の中に、すっぽり埋まっております。土地の斜度が38度、標高1000m近辺の自然環境の非常に厳しい下栗の里です。

一説では平家の落人たちがこの厳しい土地を耕し、幾百年の歳月を経て、上へ上へと耕して、やがて天にも届くような里になったとか。




秋の下栗の里風景


そば処「はんば亭」のある下栗の里広場
下栗の里は標高1000m付近に存在するため朝晩の寒暖の差がありおソバなどもかおり高い良質のそばが採れ、晩秋には香り高い新そばが味わえる。

また東南斜面に開けている下栗の里は日当たりも良く、野菜やコンニャク、緑茶などに豊かな農産物にも恵まれている。
特に「2度いも」は小粒で味が濃く、粘り気がある下栗の里の特産品。

皮付きのまま味噌を塗り、囲炉裏で焼いた「いも田楽」は県の選択無形文化財にも指定されている。


農作業をする人たち

納屋の作業小屋と牛小屋

幾重にも重なり渓谷に落ちて行く山並、

豊かな山の森には自然の恵みもいっぱい。

山深い下栗の里


下栗の里案内看板
旧上村、下栗の里は平成17年10月1日、旧飯田市と南信濃村、そして上村と合併をいたしまして、下栗の里は現在飯田市上村下栗となりました。

また遠山郷は旧上村と旧南信濃村の総評として昔からそう呼ばれておりました。

「遠い山間の地」という意味合いが込められてそう呼ばれていたとか。


絶壁の一部を切り開いて建つ民家


古い村の神社「拾五社大明神社」

歴史を感じる木造の建物

下栗地区の祭り

下栗掛け踊り
・毎年8月15日に「下栗拾五社大明神社」で行われる踊りです。豊穣を祈願する雨ごいの踊りともいわれ、370年前から伝えられています。

霜月祭り
・毎年12月第1土曜日、及び11日、13日、14日、に夜を徹して行われるお祭りです。この時期はもっとも太陽の光りが弱まり、あらゆる生命の力が衰えると言われています。このため全国から神々を招待して湯を捧げ、弱まった生命の再生を計ります。社殿の中央にかまどを築き、湯をたぎらせ、色とりどりの様々な面を付けた神々が次々と登場して舞い、煮えたぎる湯を素手ではねかけます。


霜月まつりの風景 -下村祭り伝承館まつり模型より-


祭りに使う面たち -下村祭り伝承館まつり模型より-


下栗の里のそば処「ばんば亭」
標高1000m付近に存在する下栗の里は朝晩の寒暖の差がありおソバなどもかおり高い良質のそばが採れ、晩秋には香り高い新そばが味わえる。


下栗の里風景

下栗の歴史は定かではありませんが、隣接する中根地区で縄文土器が出土していることから、下栗でもこの時期、既に人が生活していたと推測されます。
最奥の大野地区には、三浦、久保(敷)などの姓があることから、一部には南アルプスを越えて鎌倉武士が分け入り定住したとも言われます。
その後、遠山氏の治めるところとなり、更には幕府直轄領「門村」の一部として経過し、飯田市上村下栗地区として現在に至ります。江戸時代後期から人口は増えて、多いときは300人を超えました。
(下栗の里公式HPより)


アクセス
[車]中央自動車道飯田IC下車256号線矢筈トンネル経由上村へ、上村より車で20分
お問い合せ
飯田市上村役場 0260-36-2211



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