唐松岳 2696m


逆光に浮かぶ唐松岳
標高2696mの唐松岳は白馬岳と鹿島槍ヶ岳を結ぶ中間地点に位置し、アプローチが容易のことから、無理なく山頂に立てるため北アルプスの入門の山として多くの人達に親しまれています。

白馬八方のゴンドラ山麓駅からゴンドラリフト、クワッドリフトを乗り継ぎ、約30分で標高1831mの第1ケルンのある八方池山荘に着く。

そこから八方池までは1時間、八方池から唐松山荘までは2時間30分の行程です。

唐松岳からは五竜岳へのコースや、厳しいコースですが不帰キレットを越えて天狗山荘から白馬岳へ、また黒部渓谷の祖母谷(ばばたに)へ下山する秘境コースもあります。

唐松岳山頂からは黒部渓谷越しに剱・立山連峰、そしてダイナミックな山容の五竜岳が圧倒的な迫力で望むことが出来ます。


コースと所要時間
白馬八方山麓駅-(ゴンドラリフト・クワッドリフト30分)-第1ケルン・八方池山荘-(1時間)-八方池(第3ケルン)-(1時間15分)-丸山・丸山ケルン-(1時間)-唐松岳頂上山荘(唐松岳往復30分)


2012年 唐松岳初夏の情報
2012年夏の情報(2012/7/05情報)

八方池から続く登山道は上ノ樺附近から残雪が残り、夏の登山道は通行出来ない状況にあり、残雪の尾根を行く事となります。

丸山下もまだ多くの残雪が残っております。今年は残雪は多めの傾向です。

山頂エリアからは五竜岳方面、唐松岳から不帰3峰方面は残雪もまだかなりあります。頂上山荘は6月16日より、天狗山荘は6月23日より営業を始めて下ります。

これからは日増しに雪解けもすすみ、登山シーズン幕開けとなって来るでしょう。

八方池から上部の残雪状況 2012/6/30撮影
上部の大斜面を登ってゆく登山者がみられました。


2010年 唐松岳初夏の情報
2010年夏の情報(2010/7/23情報)
唐松岳への登山道は丸山ケルン下に若干残雪はあるものの、夏道はほとんど通行可能な状態となっております。また唐松岳直下にも4mほど残雪が残っている状況でほとんど気になる残雪等は消えて来ております。

夏の花たちもチングルマ、シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、クロユリ、ハクサンチドリなど多くの高山植物も見頃に季節となってきました。

帰不ノ嶮から天狗尾根方面も残雪はほとんど消えて来ております。五竜岳方面も問題箇所もなく通常通り通行出来ます。

梅雨も明け、夏の天候となり、気温も高いことから、水分不足による熱中症や筋肉のけいれい等に陥り易いので、水分の補給と熱さ対策も万全に。

2010年夏の情報(2010/7/07情報)
唐松岳への登山道は八方池から上は下ノ樺までは夏道を行けますが上ノ樺附近から残雪が残り、夏の登山道は通行出来ない状況にあり、尾根を行く事となります。

上ノ樺から尾根道まで100mの残雪の直登があり、ここでは6本爪以上のアイゼンが必要です。

丸山下もまだ多くの残雪が残っております。今年は昨年に比べて残雪は多めです。
山頂付近ではハクサンイチゲからコイワカガミ、クロユリ、シラネアオイ、ハクサンチドリなどが咲いて来ております。

唐松岳山頂エリアからは五竜岳方面は通行には問題ありません、大きな危険箇所も少なくなくなっております。それでもまだ所々では残雪があります。充分な注意が必要です。

唐松岳から天狗尾根方面は不帰ノ嶮のクサリ場など多くの箇所で残雪があります。
天狗山荘は6月26日に小屋開きを行い、営業を始めております。しかし鑓温泉はまだ営業はしておらず、7月12日頃の開業予定。常駐隊は7月13日より待機することですので、行動する場合はそれ以降が賢明かと思います。

7月中旬過ぎ頃になりますと夏の登山道も通行出来る様になってくると予想されます。情報が入り次第発信致します。

2009年 唐松岳初夏の情報
2009年夏の情報(2009/6/29情報)
八方池から続く登山道は上ノ樺附近から残雪が残り、夏の登山道は通行出来ない状況にあり、残雪の尾根を行く事となります。

丸山下もまだ多くの残雪が残っております。
山頂エリアからは五竜岳方面はクサリ場も雪は消えて来ており、大きな危険箇所は少なくなくなっております。それでもまだ窪地の低いところは残雪があります。

唐松岳から天狗尾根方面は不帰ノ嶮のクサリ場など多くの箇所で残雪があります。
天狗山荘は6月20日に小屋開きを行い、営業を始めております。しかし鑓温泉はまだ営業はしておらず、7月12日頃の開業予定。

大出原にはまだ多くの残雪があり、白馬山荘からの言い方では、おすすめ出来ない状況と言っておられました。

それでも高山植物たちはハクサンイチゲからキンポウゲ、タテヤマリンドウ、タカネツメクサなどが雪解けの早い稜線や南斜面などには咲き始めております。

7月中旬頃になりますと夏の登山道も通行出来る様になってくると予想されます。


白馬八方ゴンドラリフト山麓駅

ゴンドラリフト


ゴンドラリフトを下車しクワッドリフト乗り場へ
ゴンドラリフトの運転開始時間は朝8時からとなります。(サマータイムは臨時便あり)
山麓駅近くには有料の駐車場が多くあり、マイカー利用者には便利です。五竜岳へ縦走をする場合は車を五竜の駐車場に置き、そこからタクシーで来ると帰りが便利になります。(タクシー代は約3000円)

リフトの終点八方池山荘は標高1831mの第1ケルンにありここからの白馬三山の景色もとても見応えがあります。お花畑も随所に見られます。

リフト終点、第一ケルンのある八方池山荘


八方池までの遊歩道を行く登山者
八方池までの遊歩道は「八方尾根自然研究路」と名付けられ、多くの高山植物や昆虫、鳥などが保護され、管理されています。貴重な自然はいつまでも残し、多くの人達に愛され親しまれればすばらしい事と思います。


八方池途中の景色


次々に遊歩道を登って来る登山者
眼下に里の景色を残し、遊歩道をもくもくと登って来る登山者達は、心はすでに山頂エリアの雄大な景色の中に


八方池に到着(第3ケルン標高2080mの地点より)


八方池よりトップにガスがかかる白馬鑓ヶ岳

八方池よりいよいよ唐松岳への本格的な登山道に入ります。一般の観光の人達は八方池までで、ここからは登山装備も必要になって来ます。八方池までの賑わいはなくなり、ちょっと気が引き締まる一瞬です。


八方池より唐松岳登山道に入る


丸山方面に向かう登山者

途中の登山道を行く


カライトソウとシモツケソウのお花畑-上ノ樺附近-


丸山ケルン

少し行って丸山を振り返る


唐松岳方面を望む
八方池からの登山道は緩やかな登りで足元もしっかりしていて歩きやすく、天候も時々青空も見られる状態で気分良く前半の行程をクリア出来ました。
この季節ではピンクの色が鮮やかなカライトソウやシモツケソウ、紫色が映えるミヤマトリカブトやリンドウなどが華やかに咲いていました。
下ノ樺附近では大木のダケカンバが目立ち、紅葉の季節にはすばらしい風景が見られそうと思いながら通り過ぎて行きました。

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お花畑で有名な丸山下ではチングルマの花はすでに胞子状態でしたが、季節には一面のチングルマのお花畑が見られ、さぞかし素晴らしい事と想像しておりました。丸山ケルンからは素晴らしい白馬の山々が望めますが、この日はあいにくガスがかかり、いい映像は撮れませんでした。丸山からは尾根道の下に切られたトラバースコースを行きます。時々クサリ場や崖沿いを行きますので、その際は慎重に行きましょう。また上からの落石も注意を払いましょう。

登山道よりガスに覆われた不帰ノ嶮を望む


ガスに覆われた唐松岳頂上山荘に到着
ちょっと緊張する場面もありますが、慎重に行動すればたいした問題はありません。そうこうする内に唐松岳頂上山荘に到着です。この日はあいにくガスがかかり、唐松岳も五竜岳も何も見えませんでした。しかし夕方すばらしいドラマを幸運にも見る事が出来ました。

山荘に到着後、軽くランチを済ませ、山頂へ登る予定にして、ガスが晴れるのをテラスで待機していましたが、一向に晴れる気配がなく、あきらめて喫茶ルームでビールを飲みながら、菊池哲夫さんの白馬の写真集を見ていました。しかしまだ晴れる気配もなく、部屋に帰りふて寝をしていました。

夕刻ガスが上がり始めた唐松岳と一部不帰ノ嶮


険しい山並の不帰ノ嶮

5時頃なにげなく起きだしカメラを持って外へ出て見ましたら、ガスが上がり始めていました。
それからは夢中でシャッターを切り始めていました。

天狗の頭と白馬鑓ヶ岳を望む


きれいにガスが晴れた五竜岳方面


夕日に浮かぶ剱岳と立山連峰


夕日に映える景色を楽しむ人達(唐松岳頂上山荘テラスにて)
山の天候は複雑で晴れたかとおもえばガスり、雨になる。しかし今回のように半ば諦めていた撮影を奇蹟的ともいえる夕刻のドラマチックな光景をカメラに収める事が出来ました。これも山の不思議さの一つかも知れません。
こういう経験により、山での感動体験をしていく内に山のとりこになって行くんですね。

記・写真 山田 輝


アクセス
[車]長野道豊科ICより北アルプスパノラマロード経由R148で白馬へ1時間
[鉄道]中央本線特急あずさで新宿から松本経由3時間30分 ・安曇野map
お問い合せ
白馬観光連盟 0261-72-7100 白馬観光開発(八方ゴンドラ・リフト)0261-72-2221
白馬五竜(白馬五竜テレキャビン、アルプス展望リフト)0261-72-3280


・おすすめの宿情報
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にぎわう夏の上高地河童橋付近
旅行中は免疫力も高まり、肌の老化や生活習慣病の予防の効果も期待出来る







ゴゼンタチバナの実



白馬八方温泉
白馬八方温泉は無色透明で、日本一のアルカリ性単純温泉。肌がつるつるになるとの評判の泉質で、筋肉痛、疲労回復に効果があります。第1郷の湯、第2郷の湯、みみずくの湯、おびなたの湯の、4つの湯があります。
第1郷の湯
浴槽は鉄平石で造られており、八方旅館街の近くにある
TEL 0261-72-5705 入浴料大人400円 子供200円 水曜休み
第2郷の湯
六角形の建物と浴槽が特徴、浴槽にヒノキが使われ、清々しい木の香と木肌の温もりが楽しめる。TEL 0261-72-6541 入浴料大人400円 子供200円 火曜休み
みみずくの湯
浴槽からの雄大な白馬三山のパノラマが圧巻です。
TEL 0261-72-6542 入浴料大人400円 子供200円 木曜休み
おびなたの湯
川のせせらぎと山岳美を堪能出来る野天岩風呂。
TEL 0261-72-3745 入浴料大人400円 子供200円 冬季閉鎖

白馬塩の道温泉
効能たっぷりの褐色の白馬塩の道温泉は2500万年もの間、フォッサマグマに閉じ込められていたお湯が空気に触れて褐色になるのです。ナトリウム一塩化物、炭酸水素塩の温泉ですので、体は芯から温まりお肌にいいと評判です。倉下の湯、ガーデンの湯、岩岳の湯、エコーランドの湯の4ケ所あります。
倉下の湯
山々の眺望が素晴らしく松川河川公園のちかくにあり、開放感のある情緒豊かな露天風呂と白馬三山の眺めが旅の疲れを癒してくれます。
TEL 0261-72-7989 入浴料大人400円 子供400円 無休
ガーデンの湯
北アルプスを眺める大展望風呂をメインに露天風呂(ジャグジー)サウナなどを完備。TEL 0261-72-6700 入浴料大人600円 子供300円 無休
岩岳の湯
岩岳スキー場の近くにありサマースポーツを楽しむ人達で賑わっている、サウナや休憩室、コインランドリーも完備されている。
TEL 0261-72-8304 入浴料大人500円 子供300円 第4水曜休
エコーランドの湯
ペンションやおみやげショップが立ち並ぶエコーランドの入り口にあり、露天風呂、サウナがあり、深夜まで営業していて便利です。
TEL 0261-72-6686 入浴料大人600円 子供400円 無休

・周辺情報
アルプスと花の街 白馬1 周辺観光
アルプスと花の街 白馬2 白馬の立寄り温泉
アルプスと花の街 白馬3 美術館・ギャラリー
唐松岳 2696m
唐松岳から五竜岳へ

八方尾根自然研究路 白馬八方池
八方池周辺のお花畑 2000
八方池周辺のお花畑 2004
栂池自然園
雨飾山 1963m
白馬五竜アルプス山野草園
猿倉〜白馬尻〜大雪渓へ
大雪渓から白馬岳へ
白馬岳〜杓子岳〜白馬鑓ヶ岳〜鑓温泉〜猿倉へ
白馬岳と高山植物たち 花特集
白馬岳 2004夏写真集1
白馬岳 2004夏写真集2
北アルプス登山マップ
(白馬エリア)
白馬姫川源流の福寿草
白馬ざぜんそう園


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